オレ節生活

気の向くまま、思いつくまま

壽初春大歌舞伎 昼の部(2008.1.3)

前日に引き続いて本日も歌舞伎座へ。今日は昼の部、珍しく母を連れての観劇。私があんまり歌舞伎に行くので(注※一般比。歌舞伎好きの方とは比較になりませんから(笑)!)「たまには…」と思ったらしい。元来、華やかなものを観るのは好きらしいのだが、体調が芳しくなくなってからは外出も億劫なのだろうな。今回も夜の部に連れて行きたかったが体調を慮って昼の部を選択。でも満足した様子でした。何より歌舞伎座の雰囲気がお正月らしくて楽しかったよう。良かった良かった。

昼の部は演目が5つも!幕間も結構あってお買い物には嬉しい。が、無事、時間内に終わるのでしょうか?感想はサラッと(かな?)。
『猩々』
恥ずかしながら拝見するのは初めて。ので、勝手に"猩々"は一人(一匹?一頭?(笑))なのが常で、今回の梅玉さんと染丈の"二人猩々"は特別なのかと思ってましたが、そうでもないようですね(もちろん一人のバージョンもあるのですが)。不勉強でした。赤づくし拵えの二人が登場するだけで場がワーッと華やぎます。そしてどことなくおっとりと、ほのぼのと、端正でありながら可愛らしい舞。酔った様子とか、足先の動きとか、なんか凄ーーく可愛い♪♪またまた勝手ながら、赤い毛の拵えからもう少し激しい舞踊なのかと思ってましたが、良い意味で裏切られました。ひや〜ん、イイッ!梅玉さんとのペアも良いっ!大らかさで言ったら梅玉さんには敵わない感もありましたが、染丈の丁寧さもいいんです!(贔屓目♪)ホントは昼の部はこれ1回きりの予定でしたが、後日、幕見ろうと密かに決心。酒売りの高風@松江さんも出てきた途端惚れそうないい男!なんて素敵な3人♪♪
『一條大蔵譚』
こちらも勘三郎襲名興行で見逃してしまい、初めての演目。「檜垣の場」では正体を隠しての「つくり阿呆」の大蔵卿(吉右衛門さん)ですが、これが凄く可愛い!まさしく「天然〜〜」という感じで、隣に居た母も大喜び。床几から転げ落ちるところでは会場全体が「あぁ〜〜っ」という声を発し、一体感(笑)。その後「奥殿の場」で本心を現しキリッと再登場なのだが、時折「阿呆」の顔に一転するのがまた凄みが。なぜあんなにコロッと変われるのだろう?鬼次郎@梅玉さんとお京@魁春さんの夫婦が良い。終始一貫してて何だか安心だし。お付き(なの?)の鳴瀬@吉之丞さんも安心のお役。ところで鳴瀬は、平家方に密告しようとした勘解由@段四郎さんの妻なんですな?自刃するところで「えっ?そうだったの?!」と思っちゃいました。ゴメンナサイ、吉之丞さん、、、。
『けいせい浜真砂』
10分ちょいの短い演目。でも久々に板付きの雀右衛門さんが拝見出来る貴重な幕。それに浅黄幕が落とされると一面の桜!!うわぁーーー、絶景かな、絶景かなぁ!!傾城・真砂路@雀右衛門さん、開けたばかりなのでプロンプトが入っていたが決めのセリフはさすがに決まる。山門がせり上がると麗しい巡礼姿の真柴久吉@吉右衛門さん。うーむ、絶景ですなぁ。
『魚屋宗五郎』
3年前のやっぱり初春興行で「世話物に挑戦・幸四郎さん!」でしたが、それから色々世話物をこなし、こなれて来たところで原点、でしょうか?ま、確かに魚屋風情に見えない…というのはつきまとうんですけど。(ここでダメだ...と思ってしまう人と、それを飛び越えて楽しむ人とに分かれるような気がするのは私だけ?もちろん私は後者です♪)いやぁ!楽しかったです!やっぱり見せ方が上手いですよ、幸四郎さんは。泣かせつつ笑わせる。ウチの母も一番楽しんだようです。酔って、目が据わってくるのは怖い...(笑)。そして一番イイッ!と思ったのは女房・おはま@魁春さんです!!魁春さん、近頃ハズレ無し!ちょっと控えめなのね。勝ち気っていうのでもなく、しかし芯は強く、そして何より宗五郎を大切に思っている!(多分(笑)。)だって、すっ転ぶタイミングがユニゾンですもん(笑)!色気は少なめですけど、女房の甲斐甲斐しさ、アッパレ!です。小奴・三吉@染丈、チョコチョコと細かい動きがあるの役でこれまた甲斐甲斐しく、その中に愛嬌と人情脆さが相まって、うーんカワユイ…(ポ。)←贔屓目爆裂(笑)。やっぱりお父ちゃんだけあって幸四郎さんとは息がピッタリという感じ。「ちぃーっとばかし男前だからって」のセリフに照れくさそう??磯部家家老@歌六さんは落ち着いたもの。悪徳家来の一味の幸太郎さんと錦一さんがあんまり悪人に見えない…というは、私の勝手な主観?磯部家の殿様・主計之助@錦之助さんがやっぱりお蔦を手討ちにしたように見えない…のは、勝手な主観?いやーん、錦之助さん、颯爽としていて素敵ですぅぅ♪詫びる様子もいかにも「済まなかった」という誠実さが感じられますぅ。こんなお殿様ならついて行きますぅ♪(あっ、浮気心?!)
『お祭り』
鳶頭@團十郎さん、セリ上がり。ちゃんと大向こうさんの「待ってました!」が入り、「待っていたとはありがてぇ」が繋がって安心。これも歌舞伎の醍醐味ですよねぇ。鳶拵えの團十郎さん、カッチョいい!ある意味、『助六』よりもカッチョ良くない?と思うのは私の好みでしょうかー。(爆弾発言してます?)"粋"を楽しむ、文句ない清元舞踊でした。

-------------------------------
今年は初日・二日目と連日歌舞伎座、お正月気分たっぷりで満喫しました♪手拭い好きとして、1階東側売店に出店していた本品堂さんの手拭いも2枚購入。瓢箪柄も欲しかったなぁ。守り袋も可愛かったし、もっとフンパツすれば良かったかな。本品堂さんサイトによると、歌舞伎座出店は14日までらしい?欲しい方はお早めに!